top of page
検索
  • ぷろとこーる

アイドル人気投票 第7章ー1


「杏奈ちゃんの肌、すべすべで指に吸いついてくるよ」

 ひょろっとした若い男優が全裸の杏奈の前で膝立ちになり、うれしそうに目尻を下げながら太腿を撫で上げた。その顔は彼女の股間に接近し、呼吸が陰毛を揺らしている。今にも頬ずりしそうだ。

「ああっ…」

 杏奈は思わず身を捩り、下半身を這い回る指から逃れようとする。

「おい、どうした?乳首も立ってきたぜ」

 杏奈を背後から抱きすくめてそう言ったのは、小太りで年配の男優だ。

「感じるんだろ、杏奈?処女を失ったばかりなのに、スケベな身体だ」

 横柄な口調で女優を嬲りながらセックスするのが、彼のキャラクターなのだろう。指先は乳首を転がし、時折、ギュっと乳房を揉みしだく。

「う、あうんっ…、いやっ…ああっ…」

 杏奈は顔を激しく左右に振った。若い男優は彼女の股間に顔を埋め、割れ目をペロペロと嘗め回している。

 3Pセックスの撮影もいよいよ佳境に入ってきた。2人の男たちの手と指が、唇と舌が、杏奈の柔肌を吟味するように全身を這い回り、思い思いに彼女の身体を弄る。カメラが近づき、撮影を見守る200人のファンに向けられたモニターに、その様子が余すところなく映し出された。

(杏奈ちゃん…)

 胸が苦しくなる思いで、シゲさんは大きく深呼吸した。

 最古参として周りのファンから「トップヲタ」と呼ばれ、杏奈本人からも認知されているシゲさんは、目の前で繰り広げられる光景をただ呆然と見詰めていた。

 小太りの男優がブリーフを脱いで、スタジオの真ん中に置かれたベッドに腰かけた。招き寄せた杏奈の身体を抱きかかえて、膝の上に乗せる。両膝の外側に膝の内側をかけてゆっくり開くと、杏奈は両脚を大きく開く格好になり、カメラの前に恥部を全て曝け出した。

「い…いや…」

 あまりに恥ずかしい格好に、杏奈が逃れようとするが、彼女の身体を若い男優が両手で押さえて離さない。観客に向けられたモニターに杏奈の股間がアップで映し出された。ピンク色の花びらが覗く性器を男優の指が押し開く。

「おおっ、グチョグチョに濡れてるぞ」

 男優が大声で指摘した。カメラに示した指先には、粘りのある液体が糸を引いている。

「ホント、ビチョビチョだぁ」

 若い男優も手を伸ばして杏奈の割れ目を擦った。小太りの男優は秘唇を掻き分け、その中に指を入れて掻き回してくる。

「いやっ、触らないで…」

 杏奈は男たちの責めに身を捩らせた。

「いいか、俺のチ×ポと杏奈のオ××コがつながっているところを、お前のファンたちにも見てもらうんだ」

 杏奈の腰に手を回すと、小太りの男優は膨れ上がった自らの硬直を掴み彼女の股間に導く。

「さあ、入れるぞ!」

「あっ…」

 咄嗟に逃げようとした腰を引き寄せ、勃起した肉棒の先端を杏奈の割れ目に押し当てた。若い男優が彼女の脚をゆっくり左右に広げさせていく。

「い…、いや…いや…」

 杏奈の身体がじりじりと沈み込み、赤黒く血管を浮き上がらせた男の器官が彼女の中に入っていく。

「あ…、あ…、あっ…、ああぁ…」

 切なげな喘ぎ声とともに、太い肉棒が根元まで挿入された。男優が身体を少し倒すと、男根を呑み込んだ杏奈の性器が丸見えになった。杏奈に向けられたカメラのフラッシュがいっせいにたかれた。

 結合部を撮影しやすいよう、ディレクターの指示で背面座位の体位をとったのだ。男優の怒張が杏奈の秘孔を貫いている様子が余すところなく写真とビデオに記録されていく。

「いや…、撮らないで、こんな格好…、恥かしい…」

 恥辱で耳まで真っ赤になった杏奈が、泣きべそをかきながら声をあげた。

結合する性器が大きく映し出されたモニターを見て、シゲさんはフーッという呼吸とともに肩を落とす。一つの時代が終わってしまったような、そんな寂しさが彼の中で広がっていく。

 これは、何かの間違いで娘の初夜を見てしまった父親のような哀しさだろうか、それとも、恋人を寝取られたような怒りだろうか。古参のファンとして、杏奈のことを娘のように応援してきたつもりが、最初のチェキ会で、その思いは既に崩れていた。ズボンの股間は硬くなり、もやもやした気分が身体を包んでいる。

 背後に回った若い男優の指が杏奈の胸に食い込み、双乳が歪む。杏奈と繋がった小太りの男優が大きく腰をグラインドさせる。

「あ…、ああぁ…」

 ピストン運動を強いられて、杏奈が喘ぎ声を漏らした。肉棒が出入りする様子を何台ものカメラがアップで撮影していく。柔らかな大陰唇を肉棒が割り開き、膣内に擦りつけられていく様子がモニターに映し出される。

 2人の男優は次々に体位を変えては、獣のように杏奈の身体と裸体を絡め合い、容赦なく彼女の身体を責め上げている。しかも、一方的に杏奈の身体を貪るだけでなかった。彼女自身にも淫らに喘ぎ、よがり声をあげ、激しい性交を自らねだるように促す。

「ほら、気持ちいいんだろ!気持ち良かったら、声を出すんだ!」

「どうした、もっとチ×ポを入れて欲しいんだろ!」

 杏奈が恥ずかしさのあまり唇を噛み、男優に向かって首を横に振って見せるが、許してはもらえない。

「もう、アイドルは卒業したんだ」

「ほら、入れてくださいって、お願いしろよ」

「私の…、お…オ××コに、お…オ×ン×ン…を、入れてください…」

 耳まで真っ赤になった杏奈が、泣きべそをかきながら哀願する。その性器に男の肉棒が挿入され、杏奈が喘ぎ声をあげる。

 もはやこのシーンに優しさはなかった。ファーストセックスのシーンで、杏奈はアイドルを卒業し、この場面ではAV女優としての杏奈が生まれたという演出なのだろう。

「あ…、杏奈ちゃん…」

 そう呟いたシゲさんの声は、自分でも驚くほどしゃがれていた。彼が大切にし、心からの想いを寄せてきた世界で一番可愛いアイドル、ABC絶対不動のエース早川杏奈は今、一糸まとわぬ姿でメス犬のように四つん這いになって、貧相な肉体の若い男優にバックから犯されていた。幼さの残る彼女の愛らしい顔の前には小太り中年男が膝立ちになり、赤黒く汚い肉棒で数多くのファンを魅了したキュートな唇を塞いでいる。

(許せない…)

 AV撮影のことは良く知らないが、杏奈はおそらく今日の現場に連れて来られて初めて、この男優たちに会ったに違いない。恋愛禁止のアイドルの規則を真面目に守ってきた子だから、プライベートで好きな男の子との交際も経験したことがないはずだ。セックスはおろかキスすら知らない、さっきまで汚れを知らなかった身体が、ろくすっぽ顔も名前も見知らない醜い男たちの、容赦のないセックスの洗礼を受け続けているのだ。シゲさんの中で思いが次々に膨れ上がり、胸をチリチリと炎で焼かれるような思いを感じていた。

「杏奈ちゃん…」

 こんな男優たちに比べたら、おそらく、自分の方がずっと杏奈のことを良く知っているはずだ。もっと優しく抱いてやれるはずだ。男優たちにしているように、もし、杏奈がこのペニスをしゃぶってくれたら、もし、彼女と裸で抱き合えたら…、ふとそう思ったシゲさんは、激しく首を振った。

(そんなことが、あるわけない…)

 もしかしたら、目の前の出来事は、すべて自分の妄想なのかもしれない。そんな自問自答を繰り返していると、男優たちが杏奈の手を引いてファンたちの近くにやってきた。

「最後に、今日、お越しになったファンのみなさん、お一人お一人のオ×ン×ンを杏奈ちゃんがオ××コで受け止めて、みなさんと杏奈ちゃんの絆を固め合いたいと思います」

 一瞬の沈黙があったが、次の瞬間、「ウォーっ!」という歓声とも雄たけびともつかない声がスタジオに響いた。



閲覧数:2,637回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page